ゲームやマンガのタイトルロゴデザインの作り方。<中編>

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ゲームやマンガのタイトルロゴデザインの作り方。<前編>
ゲームやマンガのタイトルロゴデザインの作り方。<後編>もご覧ください。

(諸事情により画像に文字をのせておりますがご容赦ください)

 

とにかく書くべし描くべし!

<前編>ではロゴデザインの準備についてお話をしました。<中編>では、アイデア出し、ラフスケッチについてお話をします。

クライアントの意向を把握し、イメージマップなどを使って方向性を確認したらいよいよ実際の制作に入ります。場合によってはソフト上でいきなり作り始める場合もありますが、基本的には方眼用紙にボールペンで手書きでラフを書いていきます。方眼用紙を使うのは垂直水平に線を弾きやすく比率を捉えやすいため。シャーペンや鉛筆ではなくボールペンを使うのは、線に濃淡やカスレなどで「味」が出ないためです。味が出てしまうと実際のでき上がりよりもよく見えてしまい、データ化した時に「あれっ、思ったより良くないなぁ…」なんてことになるからです。ちなみに愛用の方眼紙は「Project Paper A4 5ミリ方眼罫(オキナ株式会社)」、ボールペンは「uni JETSTREAM 0.7mm」です。特にJETSTREAMは書き心地が良くて替え芯まで購入して愛用しています。

ロゴデザインの時に使用する方眼紙とボールペンの写真

まずは自由になること

描き始めの段階では、伸びやかな線が描けなかったり、型にはまったアイデアしか出せなかったりと、なかなか自由になれないものです。例えば書道の時に真っ白な半紙に向かうと少し緊張したりしませんか?もしくは、上手く描こうと思ったり。ラフスケッチを描くのも似たような感覚だったりします。緊張はしないまでも、どこかで見たことのあるイメージから離れられなかったり、キレイに仕上げようとしたりと雑念がいろいろあったりします。とにかく最初は細かいことは考えず、何も気にせずにどんどん描いていくことだけを考えて、頭に詰め込んだ情報と手が直結するようなイメージを持ちつつ無心になることに努めます。

否定しないのがコツ

1000本ノックのごとく沢山ラフを描いていくと、「これはちょっとアレかなぁ…」というように中にはあまり気に入らないものも出てきてしまいます。でも、絶対に否定していはいけません。こういう時に消しゴムで「消す」、上から「塗りつぶす」はご法度です。不思議なことに、一旦否定してしまうと、途端に流れがせき止められてしまってアイデアが出てこなくなってしうのです。会議において出てきた意見を一切否定しないというブレーンストーミングという手法がありますが、これと同じことを自分の頭の中で行います。頭の中にある詰め込んだ情報と手が直結するようなイメージで、無心になるようにどんどん開放していく感じとでもいいましょうか。この段階ではアイデアを広げていくことが大切なので、ひたすら肯定し続けるのがアイデア出しのコツです。

ロゴデザインのラフスケッチ参考画像

↑この画像はMusiClaviesのロゴデザインラフ。完成したロゴデザインに採用したアイデアがラフの中にあったりします。

●参考:楽器擬人化プロジェクト MUSICLAVIES(ミュージックラヴィス):タイトルロゴデザイン

 

ロゴデザインのラフスケッチ参考画像2

↑この画像は「ALTLAND」のアイデア出し段階のもの。考えるべき要素やコンセプトなどを文字で書き出したりもします。

●参考:VRアトラクションタイトルロゴデザイン:ALTLAND(オルタランド)

 

アイデアをピックアップして組み合わせる

アイデアが一通り出揃ったら、良さそうな要素をピックアップして組み合わせていきます。上記画像の「MusiClavies」を例に取ると、「高貴なイメージと音楽」が重要な訴求要素なので、曲線を使った優雅なシルエット、品格ある明朝系書体、音符などの音楽的パーツの組み込みといった要素をラフスケッチからピックアップし、バランス良く組み合わせて形を整えていきます。ちなみに、ここまでで25枚の方眼用紙を使っておりました。

 

アイデアをまとめて体裁を整える

ここまでに出来上がったラフの中からアイデアやバランスを精査して使えそうなものをピックアップし、それらを組みわせてロゴとしての体裁を整え(一旦)形にしていきます。要素の組み合わせを検討し、基本コンセプトを守りつつ、いくつか異なる方向性のプランを構成します。構成がまとまったら、次はデータ化のステップに進むため、それぞれのパーツを清書していきます。今度は(ケースにもよりますが)さらに細かい方眼用紙とシャーペンを使って出来るだけ綺麗に仕上げていきます。ここで丁寧に仕上げずにデータにしてから調整しようとすると、バランスを崩して上手くまとまらないことが多々あります。手書きでの丁寧な仕上げと精度が求められます。

ロゴデザインの時に使用する細かい方眼紙とシャーペンの写真

 

ロゴデザインを細かい方眼紙に落とし込んだ画像

より細かい方眼紙に落とし込んで、精度を段階的に高めていきます。手書きの段階でできるだけ丁寧に作業することが大切です。

 

中編はここまで。主にアイデア出し、ラフスケッチまでをお伝えしました。

次はデータ化からさらなる展開、仕上げについてお話します。

 

<後編に続く> まだまだあるので、もう少し続いてしまうかも。

 

ゲームやマンガのタイトルロゴデザインの作り方。<前編>
ゲームやマンガのタイトルロゴデザインの作り方。<後編>もご覧ください。


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